2007年7月のありがとう
法則より諺

 暑い。来月も暑い。ひょっとするとず〜っと暑い地球を抱えてしまうかもしれない今日この頃です。脱温暖化がんばりましょう。

 さて、今月のありがとうです。
 私のコラムでも、パレートの法則とロングテール理論を比較して、前者は駄目な8割の品目が2割しか稼がない、一方後者の理論は駄目品目が3〜4割稼ぐものへと大転換したと紹介しました。しかし大概の実態はパレートの方に軍配が上がるようです。
 同様の文脈で、メトカルフの法則があります。これは、ネットワークの価値は参加者数の2乗で増加するというものです。先行すればどんどん優位になり、後の追随を許さない一人勝ち論です。ウェブ2.0で余計に注目されています。しかし、それがどうしたという理論もあります。
 また、動物の体重と心周期はべき乗の法則に支配されていると申し上げ、本川達雄氏著の「ゾウの時間ネズミの時間」をおすすめしました。これは本当に驚くべきことですが、ビジネスに応用が効くかというものです。
 こうしたビジネス法則は、キャズムの法則、ピーターの法則、ホイラーの法則、沈黙の螺旋階段の法則等々があります。

 しかしこれら法則は数々あれど、私が皆さんに知ってもらいたい法則は、これらビジネス新法則より、皆さんの親御さんの小言や昔からの諺の方が価値が高いということです。
 しかし、諺は汎用性が高いということに気をつけなければいけません。例えば、日々の仕事の終わりや異動、はたまた旅の途中における諺で、「旅の恥は掻き捨て」と「立つ鳥跡を濁さず」があります。
 この時、それぞれの人格が問われることになります。美しい心情は美しい諺を取り入れるものです。
 親の小言も先輩の忠告も、耳に痛く理論ほどキレはなくとも、これこそ耳を傾けるべき一大事であります。「もったいない!」もその一つでありましょう。

 私たちチームは、それぞれの良い仕事、良いコミュニケーションと日々の己を律した行動で、チームの生産性を高め、人格を磨いています。
 そこで、この生産性と人格を合わせた格言として、『正直は最良の政策なり』を贈ります。皆さん、正直に正直に、そして正直に良い仕事を致しましょう。
 今月もそれぞれが最善に挑戦してくれた筈です。次月もそれぞれが最高のパフォーマンスを叩き出してください。ここしばらくは単打単打で少しずつ加点のプレーを致しましょう。

『今日流す楽しい汗(苦労の汗ではありません)が、明日の幸福を連れてくる』
井上 健雄