2010年4月のありがとう
福を呼び込む力

 陽明学者安岡正篤が、幸と福について語っている。

 幸とは、幸いの原因が自分の中にない。偶然的で他より与えられるものである。
 福とは、原因を自己の中に有する。自分の苦心、努力によって得られる幸いを福という。
 このことは、福の旁(つくり)を見れば分かる。
 これは神・仏様への御礼の米俵を積み上げた形である。
 つまり、蓄積したものを投げ出す心的状態が福をもたらすのである。
 だから玉の輿とかセレブ婚なんて、幸であっても福になるかの間には大きな裂け目がある。

 幸は見え易いが、福はどうだろう。
 福こそ見える人には見えるのである。
 福のある人は運が良い。
 運が良い人は相が良い。
 相が良い人は学問を積み、誠実に生きている。
 従って、学び誠実に生きている人は、相が良くなる。相が良くなると運がやってくる。運の良い人には福がくる。良縁のサイクルである。

 そこでH22年度始めのありがとうは、みなさんが自分に福を呼び込む、そしてわが団体に福を持ち込む「学び」の3つの能力と12の要素を紹介する。

一、前に踏み出す力
(1) 主体性  (2) 働きかけ  (3) 実行力
二、考え抜く力
(4) 課題発見力  (5) 計画力  (6) 創造力
三、チームで働く力
(7) 発信力  (8) 傾聴力  (9) 柔軟性
(10) 情報把握力  (11) 規律性  (12) ストレスコントロール力

※これは経産省の社会人基礎力の定義を引用させて戴いた

 この表は、当社壁面にも掲示されていますが、みなさんの能力養成課題になっていないようなので、ありがとうで再発信します。
 傾聴力を持って12の要素を一つひとつ身につけてください。
 4月も奮闘ありがとう。

井上 健雄