書籍紹介

誰が世界を変えるのか
―ソーシャルイノベーションはここから始まる―

著者: フランシス・ウェスリー、ブレンダ・ツィンマーマン、マイケル・クイン・バットン、エリック・ヤング
訳者: 東出 顕子
出版: 英治出版 2008年


 最近良い本を見つけると、やたら力が入り冗長になるので、著者たちの言葉を交え紹介する。

希望とは、精神の一つのあり方だ。私たちの外ではなく、私たちの中心にあるものだ。

これからは「変化」をつくるという課題についても同じくらい熟達しなくてはならない。

 第1章には、世の中を変えた三人の物語がある。

 一人目;ボブ・ゲルドフという<ブームタウン・ラッツ>というロックバンドのボーカリスト。イギリスとアメリカで17時間にわたる生中継のチャリティーコンサートを開く。エチオピアの飢餓救済のために12億円以上のお金を調達したこと。

 二人目;リンダ・ランドストロムは婦人ファッションを仕事にしている。ジョン・キム・ベルのカナダ先住民の話を聞き、ランドストロムの子供時代の故郷の人種差別の不当性に気付き、先住民の仕事づくりに取り組む。先住民の女性たちのビーズ細工に感動し、自社製品に使うアクセサリーとして採用し、ビーズワーカーズという自立した女性を創り出したのである。

 三人目;プリチャード夫妻の社会変革の話も圧巻である。自転車修理から始まった社会イノベーションは素晴らしい。

 1章だけでこんなに感動させられたのに、それが8章もあるんですよ。
 さぁ、皆さんも変容力学の一部となって、ソーシャルビジネスの航海に出帆しませんか。