海外情報


 米国環境保護庁(EPA)が高齢者の環境保護活動促進に向けNPOと協力(2002年10月11日)
EPAは、「高齢者参加のための環境同盟(EASI:Environmental Alliance for Senior Involvement)」との間の覚書を更新する調印式に参加しました。
今回の覚書の目的は、環境保護活動や環境浄化活動へのシニア世代の参加を促進、奨励すること。EPAとEASIとの間のパートナーシップを構築し、調整を進めることで、高齢者がボランティアに取り組める環境上のニーズを特定し、環境コミュニティの中でボランティアとしての高齢者の価値を認識してもらい、高齢者の環境ボランティア・プログラムを拡大することを目指す。国、州、地方自治体レベルで、高齢者ボランティアの環境保護活動への参加の拡大に向け、取組みをコーディネートする枠組みを構築するものです。
≪EASIは、世界最大の高齢者による環境行動ネットワークを有するNPOで、EPAと「アメリカ退職者協会(American Association of Retired Persons)」との間で1991年に交わされた覚書によって設立されました。現在、EASIが行うプロジェクトには年間2万人を超える高齢者のボランティアと、10万人以上の全世代のボランティアが参加しています。≫
 日本でも、年々ボランティアに参加する人々が増えています。ボランティアには様々な形がありますが、ボランティアへの参加を促すだけではなく、きちんとその活動を「認知」していくことも求められています。

 イギリス政府: ノニルフェノール等のリスク削減にむけ、産業界との自主協定を要望 (2002年10月18日)
  イギリス環境・食糧・地方事業省は、環境リスク削減のため、産業界と正式な自主協定の締結に向けて動き出す意向を明らかにしました。
自主協定は、工業用洗浄剤、ペンキ、インク、紙及び繊維などに広く使用されているノニルフェノール及びエトキシル酸ノニルフェノールと、使用頻度は落ちますがその代替物として利用されているオクチルフェノール及びエトキシル酸オクチルフェノールを念頭においたもの。「イギリス化学製品関係者フォーラム(UK Chemicals Stakeholder Forum:CSF)」の勧告では、化学物質の利用を停止し、残っているものについても厳格な管理を導入するなどの法制化までに時間がかかりすぎるとして、産業界はできるだけ早く自主的な取組を行うべきだという結論が出されています。
環境大臣も環境リスクを削減するため、一刻も早い合意を産業界に要請しています。同時に、将来的な規制に対して技術革新によって備えることで、イギリス産業界の競争力の増大にもつながるだろうと述べています。
日本でも、環境ホルモン物質であると指摘を受けているノニフェノール。化学物質“リスク”低減に向けた動きは、グローバルでますます厳しくなっていきそうです。


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