◆2017年7月のありがとう
三鏡 |
「貞観政要」というものがある。
唐の2代皇帝太宗・李世民の言行録で、為政者のバイブルとも言われるものです。
そこで語られる三鏡について述べてみたい。
一、自分の姿、形を整える姿見があります。
二、未来、将来を考える鏡として歴史があります。
三、組織のリーダーが組織をしっかり運営する為に、人という鏡があります。
一番目の鏡なら、朝起きてから何度も見ていますね。
しかし服装などは本来でなく、自分の目が静かに澄んで強さを持っているかを確認すべきでしょう。
二番目の鏡は、時代も、人も、場所も、気候さえ変わる歴史を鏡にするには、万古の書物の渉猟と自分の現在の状況をよく把握した上で、深い哲理による洞察が必要です。
三番目も、人の意見を聴くということは簡単なようで難しい。
だから「相手という人」を考えずに、自らが相手の人に誠実であるかを問い質すことです。
そして考えるべきはその人の「言」であって、力量ではありません。
ほんの少しでも良いリーダーの為に三鏡をしっかり学びたいものです。
井上 健雄