秋への雑感 |
今(8/25)、暦で言えば立秋も過ぎ残暑の候だが、残暑でない暑さがまだまだ続いている。
それにこの一週間程、前線の影響で大気の不安定状態から大雨となり、西日本から北日本にかけて広い範囲で大きな被害が出ている。
大規模な土砂災害が発生した広島市は、多数の方々がお亡くなりになった。
亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被害にあわれた方々の新しい一歩が少しでも早く始まることをお祈りします。
こんな夏とはお別れし、秋に来て欲しくて、秋の七草に入ります。
萩、尾花(すすき)、桔梗、撫子、女郎花、藤袴、葛。
山上憶良は、
萩の花、尾花葛花、瞿麦(なでしこ)の花、女郎花また藤袴、朝貌の花※
と詠んでいる。 ※朝貌の花は、一般的に桔梗とされている。
しかし春の七草に比べ地味で、秋の七草は余り知られてない。
春の七草が、寒い凍てついた大地から萌え出づる草々の生命力を、人々は愛でるとともに、春への喜びを重ねるからであろう。
一方、秋は実りの時でもある。
季語は奥深い。雷は夏の季語であるのに、稲妻は、秋の季語である。
稲は、古くから雷に交わることにより実を孕むと言われ、稲妻のよく光る年は豊作だと喜ばれたらしい。
今年は大雨とともに雷も多発している。
これは実りの秋の前触れと期待したい。
私たちの実りは、今日の仕事の丁寧さから生まれ、丁寧さが明日の新しい萌芽を創造するのである。
暑い夏の頑張りありがとう。
井上 健雄