フィランスロピー研究所 今月のありがとう
フィランスロピー研究所
フィランスロピー研究所 今月のありがとう
2015年3月のありがとう
イメージ画像 近畿大学の躍進の背景

 近畿大学は2015年、大学一般入試志願者が2年連続、日本一。11万3794人とある。
 2位の明治大学との差は、実に8000人を超えるまでになった。
 こうしたパフォーマンスを呼び込んだ数々の取り組みがある。

1.東大阪キャンパスに2020年に向けて400億円を投入し、国際学部棟や24H利用できる自習室の設置等を計画。
2.医学部病院の集約によりホテル誘致。
3.東京センターを設置しシャワー活用など学生の就活支援。
4.その上、ご存知マグロも一層の展開を見せている。
① 豊田通商とのマグロ養殖を強化。
② 養殖の巾を広げ、ウナギにもチャレンジ。
③ エースコックとは、マグロの中骨からだしを取った即席カップラーメンを共同開発し販売。
※ 研究とビジネスのウィン・ウィンを創出している。
5.木くずや茶がらなど、植物性廃棄物からバイオコークスなどの固形燃料を作る研究。
6.女子トイレを充実させ、パウダールームの設置など環境整備の推進。
7.Facebookを通じての情報発信。

 近畿大学のこうした取り組みの総和が、志願者数No1としている。
 マグロ養殖で一気にプレゼンスをあげたことで、近畿大学もマグロ化してきている。
 つまりマグロは、エラぶたに筋肉がなく、エラを動かして空気を取り入れられないので、海の中を高速で泳ぐことで酸素をエラから取り込み生きている。
 2mを超えるものになると、時速100km近くで泳ぐ能力がある。
 (速く)泳ぐことが、生きることなのである。
 同様に大学も、この人数、この規模となると、施策を打ち続けなければNo1にいられないのである。

 このように大学も、熾烈な競争にさらされている。
 この状況は、現代に存在するすべての企業・団体も同じである。
 私たちの投資とは、コアコンピタンスとは、魅力化とは…が真に求められている。
 H27年度に向けて心しようじゃないか。

井上 健雄

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